板を曲げて食べ物の容器などを作る、輪っぱ、曲げ輪っぱの伝統技法があります。昔は弁当箱などによく使われましたが、今はアルミ製の量産品に押されて、これを使う人が少なくなりました。製品が売れなくなれば、日本の伝統的な木工技術を受け継ぐ人が減り、その結果、地場産業も衰えてゆきます。
最近、組み木のお雛さまや武者人形を組んで収納する容器として、楕円形の容器が必要になり、曲げ輪っぱをオリジナルな形で注文制作しました。五段飾りの容器だと5ヶが重なる曲げ輪っぱが必要になり、かなりの量を注文して制作業者から喜ばれました。届いた製品の出来映えを見るにつけ、親から子へと継がれてきた日本のハンドクラフトの巧みの技を、廃れさせてはいけないと思いました。
秋田では杉、木曽では桧と、その地方で生産された国産材を生かして作られている曲げ輪っぱの、両方を組み木の容器として注文制作してゆくことで、多少なりとも、曲げ輪っぱを作る人たちの応援をし、協力をしてゆきたいと思ったものです。
丹波の森ウッドクラフト展は今年で18回目を迎えました。木のもの作りの裾野を広げてゆくことが、この催しの大きな目的です。手を使ってものを作ってゆく喜びは、生きる活力へとつながってゆくことでしょう。その活力が、日本の手の巧みの伝統を受け継いでゆくエネルギーになると同時に、今の時代の閉塞を打ち破る力となることを信じて、私自身もデザイン活動に専念したいと思います。