子供たちの心が荒んでいると聞きます。その原因がさまざまに言われていますが、一つ気になるのは、語彙が極めて少なくなったことです。言葉の意思伝達の道具ではなく、記号となってしまったのかも知れません。
私たちは、すでにたくさんの記号をかかえているというのに・・・。
今年からこのウッドクラフト展では、特定のテーマに沿った作品も募集することになりました。今回のテーマが「風」。応募者がこのテーマをどのように解釈してくれるか、私たち審査員も楽しみにしていたのは事実です。そしてその期待どおり、さまざまな表情をもつ作品が集まりました。風そのものを具象化した作品、風を「感じさせる」作品など、その自由な発想は、私たちをドキドキさせるものばかりだったように思います。そう、まさに豊富な語彙をみる思いでした。
作品たちは語りかけてきます。ときには訥々と、饒舌に。その一つひとつに耳を傾けてください。もし手を触れる機会があるなら、作品たちの鼓動を感じることができるはずです。
20世紀が時を凌駕する時代だったとすれば、21世紀は時と共存する時代です。木が生きてきた時間を、是非共有してみてください。