平成16年、相次いで発生し列島各地に大きな被害を与えた台風。県内では北部及び西部で特に被害が大きく、土砂災害の発生や林地被害が広がった。大量に発生した風倒被害木については、主にチップ等への利用が進んでいる。今回、土木資材、建材とした場合の評価について調査研究結果他が報告されたので当日の概要を紹介する。場所は県森林林業技術センター(宍粟市)。兵庫県木材利用技術研究会と同センターの共催で平成18年2月1日に開催。
「もめ」発生の例
(森林林業技術センター提供)
嵩上げ工事での使用例
(施工途中)
ストックポイントでの風倒木
(出荷票で管理されている)
(森林林業技術センター提供)
(施工途中)
(出荷票で管理されている)
研究報告概要
- 被害木の判定として、材表面に、「たくれ」「切れ」、「木口割れ」などが認められる場合、「もめ」「目まわり」の発生する可能性が高い。原木目視により、被害現場での仕分けが可能。
- 小試験体(18×18×288mm)での強度試験では、過去の無被害木における強度のばらつきの範囲内に収まった。しかし、「もめ」による強度低下の可能性も示唆された。
- 林地に放置ならびに林道に搬出されていたスギ風倒木を長さ3mの12cm正角材に製材した際もめ等の顕著な欠点は認められず、実大曲げ試験の結果、JASの強度等級区分が適応できる可能性が示唆された。
- ロータリーレース単板(0.6mm厚)にした場合、剥ぎ始めに「もめ」が確認されたが、分別は容易。白色斑は乾燥により消失する。合板やLVLに加工する場合、強度への影響を考慮し、積層、配置に注意が必要。
- スギ風倒木を丸棒に加工し座屈強度と圧縮強度を比較して、杭丸太として打ち込みが可能か検討した。その結果、健全木とほぼ同様の施工が可能であると考えられた。しかし、欠点の多い材での検討が必要である。