メイン林産指導課の紹介情報誌 「林産だより」 平成17年度国産材・県産材を活かす情報 >第91号(P2-1) 新しい木材の利用(5) トラス+貫の屋根構造

第91号(P2-1) 新しい木材の利用(5) トラス+貫の屋根構造

 木材そのものには特殊な加工を加えず、架構の工夫により比較的大きな空間を可能とした例を今回紹介する。
 神戸市灘区に、集会所として建築されたこの建物は、一般的に流通している県産スギ材を使用。集会所ということで広い空間が必要となるが、ここでは小屋組にトラスを採用し、多目的ホールにスパン8.5mを実現している。
 木造の公共建築では集成材と特殊金物を使用した建築が多く見られ、建設コストが割高になる傾向がある。しかしここでは、製材で構成されたトラスに伝統的な貫を加えたハイブリッド構造を採用。接合部にかかる応力を分散させることで、金物に頼る部分の少ない木造トラス構造を成立させた。
 これにより、小屋組に使用された県産スギ材は120mm角、長さは最大でも4mと、この種の建物にしては小さく収まっている。強度に優れた木材を特に選別せずとも、この構法であれば、10m程度のスパンまでは可能であると言う。
 また、大きな金物を使用していないため、金属接合による見た目の違和感が無い。室内は木の暖かみを十分感じさせる仕上がりとなり、意匠面でも優れている。
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